病院に勤務していた頃は、患者さんが退院した後の生活に関わることはないので「どうしていらっしゃるかな」と思うこともたびたびでした。そんな中、コロナ禍に祖母が在宅医療を利用し、訪問看護で来てくださった看護師の方に接する機会がありました。同じ看護師であっても、利用者の日常生活に深く関わりサポートしている姿を間近で見て、自分も携わってみたいと考えるように。『看多機あるふぁ』は、その理念に惹かれたのはもちろん、日勤のみの勤務が可能だったことも決め手になりました。

現在は看護師5名と介護士7名がワンチームとなって働いています。看護師が行わなければならない内服管理、医療処置等を除き、例えばパッド交換など清潔ケアは職種を問わず、誰もが担当することになっています。

病院勤務時はスタッフそれぞれが担当する業務が細かく決められていたので、自分の仕事をスムーズに進めることが求められていましたが、ここでは全体の動きを見て動く必要があります。別のスタッフのサポートを先に行ってから自分の担当業務に戻る、というふうに臨機応変に優先順位を考えて行動するので、スタッフ間のコミュニケーションも大切ですね。報告・連絡・相談を徹底し、声を掛け合い、お互い助け合いながら働けていると感じます。

働く上でのモットーは、ご利用者さんが、どのような生活を希望されているのかを何よりも大切にすること。高齢者の方は、遠慮してご自分の気持ちを表に出さなかったり、我慢してしまったりすることもあります。だからこそ、施設でも訪問するご利用者さんのご自宅でも、お一人おひとりとしっかり向き合ってお話しすることを心がけています。また、一緒に働いている介護士のスタッフはご利用者さんの気持ちを引き出すのがとても上手なので、そばで見て勉強させてもらっていますね。

『看多機あるふぁ』は「通い」「泊まり」「訪問看護・介護」と複数のサービスを組み合わせて利用できるので、長いお付き合いになるご利用者さんもたくさんいらっしゃいます。顔を覚え、心を開いていただけるように、これからも努力していきたいと思います。

ご利用者さんの日常生活をサポートするにあたって、私たち看護師や介護士だけでなく、医師やケアマネジャーなどさまざまな職種のスタッフが連携して取り組んでいます。そのため、自分の専門領域以外のことであっても知識は持っていたいと思う場面が増えてきました。例えば、ご利用者さんやご家族の方から質問されても、すぐに答えることができなかった時などですね。

今後は看護師として経験を積むのはもちろんですが、ご利用者さんにとって最適なケアを行うためにも、多角的な視点を持って学び、ステップアップしたいと考えています。

ご利用者さんの日常生活に密接に関わり、健康を見守っていく『看多機あるふぁ』の仕事は、病院とはまた違った魅力にあふれていると思います。そして、一緒に働くスタッフ同士が思いやりを持って接し、協力する職場風土がより良いサービスを提供することに繋がっていると感じています。

高齢者の方と接するのが好きな方、また看護師としてターミナルケアに携わりたいと考えている方に是非来ていただきたいですね。一緒に働けるのを楽しみにしています！